指差し呼称!
2017年3月25日更新
事業主研修会
先日、工事事業部の取引先様で事業主研修会があり、参加させて頂きました。その研修では「事業主は安全管理義務があるので、安全第一で経営するように」という内容の研修でした。そんな中で、「指差し呼称」のお話がすごく興味深かったので紹介させて頂きます。
間違いを起こさない
日常、仕事をしていると普段は簡単に出来るのに、たまに失敗するという経験は無いでしょうか。私も経験がありますが、簡単な作業になればなるほど、気が緩み失敗してしまうことが多いそうです。それをイージーミス、ケアミスといいます。しかし、そんなイージーミスでも、積み重なる事で大きな問題につながる恐れがあります。
よく、建設業界ではハインリッヒの法則「1:29:300」がよく取り上げられます。
その内訳として、「重傷」以上の災害が1件あったら、その背後には、29件の「軽傷」を伴う災害が起こり、300件もの傷害のない災害が起きていたことになるそうです。逆に考えれば300の小さな災害から1つの大きな災害が起きるということです。それを防ぐには、いかにして小さな災害を無くすかが重要です。
指差し呼称
そこで、指差し呼称が有効だと教えて頂きました。
指差し呼称と聴いて、すぐにイメージするのは電車関連で働く方ではないでしょうか。
「●●よし!」「●●よし!」と声に出しながら、指でその方向を指しています。これが指差し呼称です。先日までは私も意味があるのかなと思っていましたが、この研修でその効果を教えていただき、すごく興味をもちました。
※下記統計は別紙を抜粋です
1994年の財団法人 鉄道総合技術研究所のボタンの操作をする試験で指差呼称の効果を検証しています。それぞれ、ボタンの押し間違いの確立は以下のようになりました。
確認方法 | 誤りの確率 |
指差、呼称の どちらもしなかった場合 |
2.38% |
指差確認のみをした場合 | 0.75% |
呼称確認のみした場合 | 1.0% |
指差呼称をした場合 | 0.38% |
指差呼称をした場合の誤りの確率は、0.38%とどちらもしなかった場合と比べて、6.2倍以上ミスが減っています。
まとめ
今回の研修では、この表をもとに指差し呼称の効果を教えていただきました。指差し呼称を行うことによってミスが6分の1に減少するという結果は衝撃的でした。
現在当社では、システム化によって誤発注や誤発送など、以前に比べると格段にミスは減少しております。しかし、どうしても人が判断する作業に関して、以前は「しっかり確認をするように!」と注意するしか思いつきませんでした。今回の研修で教えていただいた指差し呼称、積極的に業務に採り入れて行きたいです。