けいこ(蟪蛄)は春秋を知らず!
2019年5月28日更新
けいこ(蟪蛄)は春秋を知らず!
先日、ある講演会でこの言葉を教えて頂きました。この言葉は紀元前中国の荘子(そうし)という方が残した言葉です。
けいこ(蟪蛄)とは蝉(せみ)の事を言います。
ある人が「蝉は夏の熱い日しか知らないのでかわいそうに、春も秋もその対極にある冬も知らないんだな」と言ったそうです。
すると、そこにいたお坊さんが「確かに蝉は春秋を知らない。では一つ聞くが蝉は夏なら知っているといえるのか」と答えたそうです。
つまり、夏の熱い日しか知らない蝉は、いま夏である事を知ることができないという事です。言い換えれば、春、秋、冬を経験するからこそ今が夏だと気付く事ができるという話です。
この話を例に、人は誰でも幸せな人生を送りたいと願っていますが、自分が幸せかどうかを知る為には、対極にある不幸や苦難を知らなければならない事になります。つまり、幸せと不幸は表裏一体であり、どちらも知らなければ絶対に幸せを感じる事ができないのです。
誰でも、多少の不幸や苦難があります。そんな時、幸せを知る為には必要なものと捉えることで前向きに取り組める勇気を頂きました。
けいこ(蟪蛄)は春秋を知らず
素晴らしい言葉を頂きありがとうございました。